11/21/2016

2016明治安田生命J2リーグ 第42節 C大阪 1 vs 0 熊本 #cerezo #roasso


さて、みんな情熱大陸を観た後でのんびりしているだろうか。

今日の試合でJ2リーグ戦全ての日程が終了、セレッソは4位となり、5位京都とのプレーオフ第1戦を戦う。

試合の前から4位は確定していたので、セレッソとしてはテストができる貴重な90分だった。ここ数節3-4-2-1が続いていたが、この試合では4-2-3-1をテストした。

スターター



GKキム・ジンヒョン。DF右から松田陸、山下達也、藤本康太、丸橋祐介。MFダブルボランチはソウザと山口蛍。二列目右に清原翔平、中に柿谷曜一朗、左に杉本健勇。FW1トップに澤上竜二。


ベンチは丹野研太、酒本憲幸、椋原健太、山村和也、秋山大地、べサルド・アブドゥラヒミ、田代有三。

前半、4-2-3-1対4-1-2-3。


3バックの際は守備のセットは5-4-1気味になるが、4バックなら柿谷、澤上がトップに残る4-4-2になる。対する熊本のトップは3枚、左に齋藤恵太、中に平繁龍一、右に清武功暉とタテに速い3枚が並び、奪うとロングボールを放り込む作戦。


セレッソは例によって攻撃の時、ショートパス中心で手数をかけて、前がかりになって攻める。だから、ボールを奪われた時には守備ラインの裏に広いスペースができる。熊本にとっては最も望ましいシチュエーションだろう。


もう少し細かく書こう。前述の通りセレッソは4-2-3-1。攻撃の枚数がいつもより1枚多い上に、山口、ソウザとボランチが二枚とも攻撃にも顔を出せるタイプ。それゆえ、前がかりの度合いがいつにも増して過剰だった。サイドバックが3バックの時と同じく、高い位置にポジショニングを取り続けたのも熊本にチャンスを与えた要因のひとつ。セレッソのらしさを出すためには仕方のないことだけれども、この辺りのバランスは難しい。

これだけの人数がいるので、パスがスイスイと繋がる時はあれよあれよという間にフィニッシュまでいける(杉本が流れの中からふたつ、いい形を作った)だが、それがかなわないと熊本の速攻に手を焼くという構図がずっと続いていた。熊本の3トップのうちの2枚は守備のブロックに入るので、彼らが攻めに入るまで少し時間がかかり、かろうじて対応できた。それでも齋藤には1本、怖いシュートを食らっている。


後は……セットプレー。セレッソは杉本のヘディングと山口のトリックプレーから、熊本は清武の直接FKから、それぞれあと少しでゴールというチャレンジがあった。

後半、プレーオフに向けた「切り札」探し。


セレッソは後半、いろんな課題を持って臨んだ。柿谷の試合カンを取り戻させる、効果的な交代策をモノにする、勝っている試合をしっかりクローズさせる。けれども、どれも中途半端に終ってしまったように感じる。


柿谷に関しては、やはり1トップがいいように思う。もちろん、大熊清監督が望む「高く強い」1トップとは真逆だけど、スペースをついて攻撃の足がかりを作れる、それだけのスキルがある選手だ。

この試合の澤上はまさに「高く強い」1トップで、相手を背負って競り合うシーンが多かった。ただそれに執心しすぎてボールにあまり絡めなかった。浮いていたというか……。


セレッソが酒本を入れ、杉本を1トップにしたのはそういう理由があったと思う。杉本は1トップ向きの選手ではないけれど、柿谷との相性はいい。そういうところを活かしたいという意図が感じられた。酒本自身のキープ力も期待していたろう。


この一手でも攻撃が活性化しないとわかると、次は田代の出番。彼が1トップに入り、二列目は酒本、柿谷、杉本。この二列目が機能して、後半35分に杉本がシュートを決める。右足アウトサイドで放ったスキルフルなシュートだった。


このあたりの時間帯は本当に押せ押せで、これまでにも柿谷のあと一歩というシュート、清原のヘディングとキチンと形は作れていた。そう、これまでの試合と同じように。これまでの試合ではこのまま決めきれず、時に反撃を食らって負けてしまうことさえあった。そこを決めきれたのだから、このゴールはキチンと評価すべきなのだろう。



リードした後は試合を締めくくる作業。本来は澤上が前で泥臭く動き、相手に満足なプレーをさせないのだけど、彼は先発で入ってこの時点で下がっている。持ち駒では山村、秋山という二枚が残っていて、山村を入れて3バックかボランチ強化、秋山を入れて中盤のテコ入れというのが取れる手段だった。大熊監督は秋山をいれる策を選んでいる。なんとか大事なく試合終了、リーグ3連勝でプレーオフに臨むこととなった。


プレーオフに向けて。


振り返れば、前半の二度ほどあったピンチを除けば、無難に試合をコントロールできていたと言える。ただそれは、熊本が前節J2残留を決めていたからというのも多分にあった。これが「負ければ終わり」というプレーオフだったなら話は違っていたろう。そういうギリギリの試合をふたつ、勝ち上がっていけるのか不安ではある。

それでも、もう少しも時間は残されてはいない。今のセレッソを信じて、声や手拍子や、そうしたアクションで後押しする以外にサポートする方法は残っていない。悔しい気分だけれど、それが精一杯なんだ。ならばその全てを出来る限りやってやろう。


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