4/27/2016

澤上竜ニの起用法でハッキリした大熊清の「哲学」 #cerezo #photo #diary


次節京都戦では流れを変えるべく、ベテラン茂庭照幸の復帰が濃厚、さらに大卒ルーキーの澤上竜二の初先発もあると報道された。もしそのまま鵜呑みにするのであれば、トップのリカルド・サントスとセンターバックの田中祐介が控えに回り、右サイドハーフに入っている杉本健勇がトップに入るこの形が考えられる(シンプルに杉本と澤上が入れ替わる可能性もある)



セレッソが好き、という人であれば「どうして柿谷曜一朗を1トップで使わないのか?」という疑問が湧いてくる。実際その方が得点はとれるのではと感じるところはある。しかし、大熊清監督は柿谷をトップ下から動かそうとしない。


これは推量であるけれど、大熊監督は「個々の特性を重視したシステム」ではなく「年間通じて戦えるシステム」を目指しているのではないだろうか。

例えば柿谷が1トップのシステムは、柿谷がケガをしたり不調になった瞬間に大幅にパワーダウンする。対して今の位置に柿谷を置いておけば、玉田圭司というフィニッシュもゲームメイクもできる存在が代わりとして控えている。前者が試合によって100点の時もあれば50点の時もあるシステムとすれば、後者は常に70点から80点あたりを叩き出せるシステムだと言える。

今のシステムであれば他のポジションも全て「スペア」が存在する。


  • 1トップ リカルド・サントス、杉本健勇、田代有三、澤上竜二
  • トップ下 柿谷曜一朗、玉田圭司、清原翔平
  • 左サイド ブルーノ・メネゲウ、関口訓充
  • 右サイド 杉本健勇、関口訓充、清原翔平
  • ボランチ ソウザ、山村和也、扇原貴宏、橋本英郎、秋山大地
  • 左サイドバック 丸橋祐介、田中祐介、椋原健太
  • センターバック 山下達也、茂庭照幸、中澤聡太、田中祐介、小谷祐喜
  • 右サイドバック 松田陸、椋原健太、田中祐介、酒本憲幸
  • ゴールキーパー キム・ジンヒョン、丹野研太、武田博行、北野貴之


もちろんチーム全体で戦うという姿勢はあるべきだけれど、冷静に考えた場合の編成はこんな感じだろう。リーグ戦は長期戦、42試合を戦うのであれば、替えのないスペシャルな存在を作るのはよくないという判断は間違いではない。

レヴィー・クルピ時代のセレッソは技巧派の選手を並べて切り崩していくカタルシスがあった。それに比べると大熊監督のデカくて高くて強い選手にボールを当てていくサッカーはあまりセクシーではないなと思う。俺が一番苦手だったケネディや田中マルクス闘莉王がいた頃の名古屋のサッカーに近い。でも結果が出ている以上、このサッカーで突き進んでいくしかないだろう。


懸念点は一つ、監督だけ。ここはスペアがないからね。小菊昭雄コーチがこの辺りをうまく補佐してくれるとありがたい。何年か前、天皇杯を暫定で指揮した時のサッカーはセレッソらしい、色気のあるものだったな……。それでは。

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