4/18/2016

2016 明治安田生命J2リーグ第8節 C大阪 1 vs 1 北九州 不敗は絶えず。 #cerezo #セレッソ #セレッソ大阪 #giravanz #ギラヴァンツ北九州


どんなに素晴らしいチームでも、一度も負けずにシーズンを過ごすことなんてほぼない。必ず劣勢の時、運が無い時、厳しい時はやって来る。

今日の試合がまさにそれで、引きこもって守っている相手に不運な形で先制点を奪われ、効果的な打開策も打てないままに後半ロスタイムまで過ごしてしまった。

それでも負けなかった。もちろん勝ちたい相手だったけれども、ここまで流れが悪かった中で勝ち点1をつかみとれのはとても大きな意味がある。




スターターは前節、前々節と全く同じ、だから戦い方も同じ。

このシステムだと守備には堅いが攻撃では手詰まりになりやすい。中盤から後ろに攻撃の組み立てができるプレーヤーがいないからだ。


ソウザは横に広くボールを散らすけれど、くさびのパスをガンガン入れるタイプではない。丸橋祐介のオーバーラップも起点にはなるけれど、それだけを頼りにするのは厳しい。右サイドバックにはスタミナとデイフェンスを買われた松田陸が入っていて、酒本憲幸のような精緻なパスを入れることはできない。

だから、トップのはずの柿谷曜一朗が下がって受けて、そこから攻撃を展開する回数が増えてくる。本来はフィニッシャーとして使いたいけれど、そうするとパスの出し手だったり、切り込んでいくプレーヤーが少なくて前後が分断されてしまう。昨日の試合もそうなりかけていた。


北九州は攻撃のスイッチを入れるパスに最新の注意を払っていた。最後尾である程度持たれるのは別にいい、その代わり危険なゾーンに危険な形でパスを入れさせない、スピードに乗った仕掛けをさせないという考え方。

だから、前半あれだけ攻めていてもゴールが決まる気配がしなかった。そのくせ相手に与えたたった一本のフリーキックを決められてしまうし……。流れの悪さはこれまでの7節と比べられないほどだった。


不謹慎だと言われても仕方がない、覚悟の上で書く、個人的には、このシチュエーションを早く観たかった。劣勢の時、リードされた時、大熊清監督がどういう用兵をするのか観たかった。誰が使われ、どのように動き、どう打開していくのかを知りたかった。勝ち慣れていると、負け慣れていないと、リードされた時どうチームを動かすのかがスコンと抜けていたりするからだ。だから、失点してからの45分はとりわけ注視していた。


結論から言うと、劣勢に立たされたセレッソが仕掛けた攻撃は、想像していた中で一番強引なやり方だった。とにかく高さ、強さのあるプレーヤーを前線に並べ、サイドから一心にボールを放り込んでいく。

最初の交代、ブルーノ・メネゲウに代わって関口訓充というカードの切り方は、今までもよくあるお定まりのパターンだった。



しかし、ここからが力技、ボランチの山村和也を下げて玉田圭司を入れ、4-1-3-2に布陣を変える。それでも追いつかないと最後には澤上竜二まで入れて3バック、3-1-3-3にまで偏重させた。




両サイドには柿谷と関口、それに松田陸と丸橋祐介がいて、それぞれの位置からどんどんクロスが入る。中では全員180センチオーバーの前線に加え、ボランチのソウザまで上がった4枚が張り付いている。集中して跳ね返すにも相当疲弊したろう。それが後半アディショナルタイムのソウザの同点弾を呼び込めた要因かもしれない。


この勝ち点1は、これまで積み上げたどの勝ち点よりも価値を持つ。不格好でも単調でも、不利な状況を跳ね返すという意思を示せた、それに結果がついてきたのだから申し分ない。次は札幌か……、勝ち点を土産に戻ってきてくれることを切に願うよ。


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