11/01/2015

明治安田生命J2リーグ 第39節 C大阪 1vs1 熊本 歩みを止めるな。 #cerezo #photo #diary


俺はこれでいいと信じる、4-1-2-3よりもずっと個々が活きていたよ。練磨の時間は残されていないけれど、だからこそブレないでほしい、続けてほしい。



スターターは予想通りの4-4-2、ベンチにケガ明けのキム・ジンヒョン。他にも楠神順平、エジミウソン、パブロが名を連ねるのは豪華に映るが、センターバックは中澤聡太、山下達也、それにベンチの茂庭照幸しか適任がいない。右サイドには二年目の小暮大器が入るなど、選手層の薄さがかいま見える。酒本憲幸は元気なはずだが、椋原健太のように両サイドができる控えがいるとどうしてもな…。


前半は、まるでなっていなかった。選手間の連携がまずく、パスがボール1個分ズレる。それでいい流れをフイにすることが何度あったか。


守備は一番手薄な右サイド、木暮が狙われた。清武功暉は兄ほどの技術はないが、兄以上にマッチョでパワフルだ。何度か手球にとられていたのをなんとか五分に持ち込めたのは前半30分くらいからか。それまでは木暮と関口訓充で組んだ右サイドは期待ほど機能しなかった。

不振が続いている丸橋祐介とマグノクルスの左サイドも沈黙していた。こちらは連携ミスの側面が大きいか。それでも時折はマグノが予想外の動きをするので相手は戸惑っていた。扇原貴宏まで戸惑ってせっかくのパスを後ろに戻していたけれど、これは慣れれば埋められる穴だった。


中盤が咬み合わないままで、不正確なクロス以外の攻撃の形ができるまでは、玉田圭司が二列目まで下がってゲームメイクをすることになった、これは良くない兆候だ。

こうなると4-2-3-1みたいな形になるのだけど、田代有三は中央で張るように言い渡されていて、トップと二列目の間でボールが受け渡しできなくなってしまう。田代と玉田はあくまでセットで動くべきで、関口、マグノクルスの二人が持って上がるか、山口蛍からくさびを入れなけりゃならない。ここはガマンしてほしかった。

そんなバラバラな形でも、幸運なことにチャンスはそこそこあった。けれど、あれだけドン引きで固められると厳しいな。


やっとマシな流れになったかという前半30分にアクシデント。マグノクルスが左足の外側に痛みを感じて動けない。一度は無理をして歩こうとして、また痛くなって座り込んで、無念そうにしていた。最初の交代カードは好まざる形で切られた。パブロはマグノの背中を優しく一度タッチして、怒りに似た表情でピッチに入る。

その直後には失点。長いボール、なんでもないボールの処理ミスからあっさりとやられたのはいただけない、泣きっ面に蜂というのはこういうものかと間抜けな頭に浮かんだよ。今リプレイを見たけれど、熊本のファーストシュートなんだな。こちらは何度もシュートを撃っていたのに。


このどん底とも言える状態から五分かそれ以上に盛り返せたのは、パブロの力が大きい。彼はやはりセレッソには必要な存在だ。パスもいける、ドリブルも緩急がツケられる、何より、今一番モチベーションが高い。ボランチで山口がカットする、パブロや関口が持って上がる、田代と玉田のコンビでボールを留める、三通りの攻撃ができるようになった。


後半になると熊本がコンパクトなラインを保てなくなって、関口、パブロが持って上がれる時間と空間がうまれた。山口蛍のミドルもこの時間帯に放たれている。そうして本格的な反撃はここからというところで、しっかりパブロのゴールを呼び込めた。セットプレーから、難しい角度をニアで合わせたのは白眉だ。


この流れで一気に畳み掛けられればもっとよかったけれど、セレッソが空回りしていたし、熊本も勝ち点1を死守するために組織的で密度の高い守備を続けようとしていた。熊本にとってはカウンターは「できればいいな」というような意識で、第一は守備だった。


この時点でセレッソにはいろいろな策を仕掛けられたと思う。前線の選手では楠神順平が残っていたし、扇原貴宏のパス成功率の低さを見ていれば、4-1-3-2のような攻撃的なオプションもおかしくなかった。相手の前線はセンターバックに食いついていたし、ボランチに構成力が無かったのでやれていたはずだ。

それをみすみす不意にしてしまったのはパウロ・アウトゥオリのミスだ、ハッキリ言える。戦術的な交代を一度もせずに勝利が必要な試合を落とすことに何の意味があるのか。勝てればこのスタイルに自信を持てたのに…。


これでセレッソはプレーオフに出場することが濃厚になった。いや、万一の場合その場にすらいられないという出目もある。讃岐戦の時も書いたけれども、現状を考えると、どういうアクションが効果的なのかを吟味し、プレーオフまでどれだけチームとしての引き出しを増やせるかが必要になってくるだろうな。

その意味では染谷悠太、秋山大地、マグノクルスの離脱は痛い。ここが踏ん張りどころという言葉を吐いたのは何度目だろうか。

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