6/21/2015

「普通のクラブ」へと還る日。 #cerezo #photo #diary @DiegoForlan7

「セレッソ大阪のディエゴ・フォルラン」が見られる最後の日になった。今日の徳島戦が終われば、セレッソはまた「普通のクラブ」に還るのだ。


六年ほど前、二度目のJ2暮らしが三年にもなった時、ガラガラのスタンドで友人と話をしていたことがあった。

「毎試合二万人、三万人と人が入って『今日は二万人か、少ねえなあ』なんて言えるようになったら、セレッソだってタイトルとれるスゴいクラブになるんじゃないか。」

その時は冗談半分だったけれど、わずか四年後に夢が現実になった。柿谷曜一朗の帰還と大ブレイクで「セレ女」なんて呼ばれる女性ファンが爆発的に増えた。


スタンドはギッシリ、チケットはよく売れ、毎試合長居スタジアムを半周するほど待機列が伸びた、グッズもアホほど売れた。それで結構勝つものだから、なおさらファンが増えていった。




けれど、それでクラブやサポーターが幸せになることはなかった。

急に観客が増えたおかげで、クラブのキャパを超える仕事量になったんだと思う。どこもかしこも人手が足りずで、例えば待機列の整理とか、練習場のマナー徹底とか、本来いるべきところにマンパワーが割けなくなった。

だから、あまりサッカーについて造詣の深くない、ライトなサポーターのちょっとしたマナー違反は看過されていった。

一人だけの違反なら影響なんて少ないんだろうけど、それが十人百人と増えていくとどうだろうか。


曜一朗のラストマッチなどは最たるものだ。席数の少ないキンチョウスタジアムでの川崎戦、ホーム側の席が売り切れたからと、一部のサポーターは川崎側のゴール裏まで押しかけた。温厚な川崎サポーターの寛大な判断で最悪の展開は免れたけれども、普通のサポーターなら罵声を浴びせて騒動になるところだ。

古参のサポーターの一部は、そんな「ニューカマー」を快く思わなくなった。注意を受けた側も面白くない。二万人のサポーターが一体になる場面は、あまりなかったように思う。


そしてその四ヶ月後、夢は終わった。それでも、わずかに夢の余韻は残っていた。世界的なストライカー、ディエゴ・フォルランとカカウ、現役日本代表山口蛍、それから玉田圭司、関口訓充、茂庭照幸、橋本英郎、扇原貴宏や長谷川アーリアジャスールといった代表経験者の存在が、J2トップの観客動員の、夢の余韻の根本だ。


その余韻も、今日で全て消える。観客動員も、実力も、中庸なJクラブに戻ったここからが、セレッソの本当のスタートになる。

救いなのは、クラブスタッフに「財産」が残されていることだろうか。何万人という観客をさばいたノウハウ、沢山の人に情報を発信するアイデア(これは片倉さんの熱意に寄るところが大きいけれど)、売れるグッズ、またはグッズの売り込み方の引き出しの多さ(こっちは浅田さんだな)。こういうものは全て形こそないがすばらしい「財産」なんだ。


今度夢を見るのは何年後になるだろう、そのくらいの覚悟はしている。ただし今度は目覚めの悪い夢にはしない、絶対にハッピーエンドに導いてやる。また新しい夢を見るために、今日、まずは夢から醒めよう。

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