11/22/2014

クラブの社長が辞めたら勝ち点増えるのか? #cerezo #photo #diary

大阪サッカークラブ、つまりセレッソ大阪の取締役社長である岡野雅夫氏が辞任した。


個人的な恨みつらみは無いけれど、クラブが迷走しているこの状況を作り出した一端は確実に彼にある。そこで残って、立てなおして、クラブと苦楽を共にするのも責任のとり方だし、自分で身を引くのもそうだし、どちらがいいのかは分からない。辞任という衝撃でクラブが変わるのなら、まあ、この判断もありなのかもしれないな。

いや、正直なところ、嬉しいのかと問われれば、嬉しい。もとの、身の丈クラブに戻れるかもしれないから。強情な古参のサポーターらしいと笑ってくれていいよ。


岡野元社長がいたこの数年は、チームの成績以上に派手派手しい流れの中にいた、違和感を感じるほどもてはやされた。ヤンマー本社の、ブランドイメージを刷新する部署から転身した彼らしく、ディエゴ・フォルランを獲り、派手なプロモーションで世の中に打って出て、メディアの露出が異様に増えた。長居スタジアムはネーミングライツを買われヤンマースタジアムになり、セレ女と呼ばれる層を取り込み招き入れることにも成功し、チケットが売り切れることも多々あった。それは、評価される部分だ。


けれど、肝心のチーム強化のやり方が稚拙だった。まずチーム強化の骨子だった部分を「コストがかかりすぎるから」と簡単に切って捨てた。迷走の始まりはここだった。それから、露出が増えたことで、選手達はまるでアイドルのようにもてはやされて、練習場からクラブハウスに戻るまでファンサービスのためにクタクタになることもしばしばだった。それを簡単なルールだけ設定して放置もした。


チームが下降線の時は監督や選手を補強したけれど、呼んだ監督はどちらもチーム成熟に時間がかかる育成型のマルコ・ペッツァイオリと大熊裕司で、短期に結果を出すのは厳しかった。選手も前線のカカウと、ボランチのキム・ソンジュン。チームの要になるボールをキープできる存在、ゲームメーカーは不在のままで、柿谷曜一朗やフォルランが苦しんだように、彼らもチームにフィットできずにいる。強化の際にどんな基準があったのか疑問だ。

だから「嬉しい」わけだけれど、でもそれは一過性のものだ、道端で缶コーヒーを飲んでうまいなとか、その程度のものだ。


社長が辞めたら勝ち点が増えるわけでもないし、今さらトップが替わったところで打つ手は無い。チームが苦しいことに変わりは無い、なんの変化もない。だから、缶コーヒー程度なんだ。

試合結果によれば、今日にもセレッソの降格が決まる。その現実を直視しよう、そして、乗り越えるんだ。過ぎたことは過ぎたこと、目の前の270分を戦いぬくことに集中、集中……。

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