10/26/2014

2014 J1 第30節 横浜FM vs C大阪 答えをだすまで、あと一週間。 #cerezo #photo #diary

2014年10月26日(日) 19:04キックオフ[ 観客 27,384人 ]

得点者なし

彼我シュート本数差6対11、ファウル差10対26、内容ではほぼ完敗と言っていい。けれども、結果として勝ち点1を手に入れた、このまるで得点パターンの無いチームが、だ。なら、これは納得すべき試合なのかもしれない。


それは、勝ち切れない、スッキリしない試合を観ているとイライラする、ここで勝てれば降格圏を抜けられたわけだし。それでも、今のセレッソのチーム状態と横浜FMのそれを考えるとこれしか無かったのかなとも……。

スターターは下記。2トップはカカウが入って永井龍がベンチに、中盤ではキム・ソンジュンが入って楠神順平はベンチ、長谷川アーリアジャスールは左の攻撃的な位置、染谷悠太がサスペンデッドで藤本康太と山下達也のセンターバックコンビ。


それぞれの力関係で言うと、中盤でボールを持って上がれる長谷川と南野拓実に対して、トイメンの相手が藤本淳吾と齋藤学だったのは厳しかった。ここが緩ければもう少し前目にポジションどりできただろうけれど、守備でのラインを崩したくないからなかなかリスクを負えない。


では前線はというと、カカウと杉本健勇の縦関係は連係が取れていなくて、2トップにボールを放り込めばなんとかなるという状態でもなかった。つまりセレッソは数少ない攻撃のカギを封じられていて、流れの中から点をとる可能性が非常に少なかった。


となると、キモは守備ということになる。ラインは前半そこそこ高めで、よく踏ん張っていた。中村俊輔のミドルに肝を冷やしたりしたものの、今のセレッソは「とりあえず守ろう」と徹底していれば大崩れはしない(一番危ないのは、鳥栖戦のアディショナルタイムのような、ここは守るべきか、攻めるべきかと意思疎通ができていない瞬間だ)

もし得点を得ようとするなら前半にリスクを負うべきだったのかもしれない。チームのラインはコンパクトだったし、カカウも調子が悪いわけではなかった、後半の間延びした状態よりずっとゴールに近かった。ただ、今のチーム状態や他の残留争いをしている他のチームの結果を考えていると、ここで博打をしてリードされ、打つ手なしになるのが一番怖かった。大熊裕司監督は一番現実的な選択をしたということ。


後半31分

後半37分

後半は、いつ楠神を入れるかがカギだった。選手間が開いてきて、オープンな打ち合いになれば楠神のドリブルが活きる。ただしセレッソの運動量が落ちきっていると、そもそも楠神までボールを回せなくなる。早すぎても遅すぎてもダメなジョーカーの切り方、出目はあまりいいものではなかった。楠神は出場後一度ペナルティエリアで相手をぶっこ抜いて見せ場は作ったけれど、シュートは枠外。


後は、前半の酒本憲幸のクロスからカカウに当たったシーンと、後半頭のセットプレーから山下のヘッド以外に「決まっていれば」というシーンは無かった。


守備はキム・ジンヒョンが当たっていて、後半もポゼションのわりにはよく守れていたと思う。思わず悲鳴が出るようなピンチもあったけれど、全体としてよくしのいだ。横浜FMの方からすれば「もっとやれたはず」という消化不良な攻めだったに違いない。シュート精度の低さにも助けられ、こちらは予定通りの無失点だった。


引き分けたことでまだ降格圏にいるわけだが、次節以降、鹿島以外は残留争い当事者チーム同士の対戦が続く。次の甲府戦で勝てば必ず順位は一つ上がる。13時試合開始と最も早い時間帯なので、その後に試合がある清水や大宮にもプレッシャーを与えることができる。その次の仙台戦にも勝てればかなりのアドバンテージになる(仙台の上にいられるならここは引き分けでもいい)

ただし、それはあくまで勝てればの話だ、勝てなければ今日の引き分けも何の意味も持たない。甲府にすれば勝ち点3差をキープすればいいわけで、今日のセレッソのように引き分け狙いで守備を固めてくる可能性は高い。

大熊セレッソはそこをこじ開ける「カギ」を探さなくてはいけない。南野をトップに上げてカカウと組ませるのか、楠神を頭から使うのか、逆に勘所までカカウを出さないのか、とにかく「ここで点を入れるんだ」というスイッチを作らないと、引き分けには持ち込めても勝つことはできない。

杉本、永井の2トップは守備での貢献があるものの、攻撃に転じると精度やアイデアが乏しく、期待できない。しかしここを崩すと大熊サッカーの根本である「全員での守備」が成り立たず、もどかしい。セレッソはこのジレンマを解消するために何かアイデアを出さないといけない、少なくとも、一週間後の試合が始まるまでに。


1 件のコメント :

  1. たけちゃん2014年10月27日 0:54

    いつも楽しみに拝読しています。
    貴兄のセレッソ愛を記事からひしひしと感じます。
    私も貴兄ほどのフットボールへの造詣はありませんが、観戦記を綴っております。「桜と腐れ縁」です。良かったら見てやってください。
    今はとにかくサポとしては忸怩たる想いです。リーグが万が一変わっても、セレッソが自分の真ん中に居ることに変わりはありませんが、来年は素晴らしいシーズンをJ1で迎えたい、その一心で最終節まで声を出し続けたいと思います。

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