5/12/2013

2013 J1 第11節 川崎 2vs2 C大阪 セレッソの悪いところ。 #cerezo

得点者

前半8分 枝村 匠馬(C大阪)
前半31分 シンプリシオ(C大阪)
後半28分 大久保 嘉人(PK)(川崎)
後半38分 大久保 嘉人(川崎)


浦和戦、湘南戦であったいい流れが断ち切られたようで悔しい。今年のセレッソのよくない部分を修正しようとして修正しきれなかったようだ。

2点とった時も、2点とられた時も、セレッソが考えていたコンセプトは同じ。今年のセレッソの悪い特徴である柿谷頼みを修正するため、カウンターに参加する人数を増やしていた。しかしそのことで後半の運動量がガタ落ちしてしまった。


以前の、少なくとも再昇格したあと、ソアレス時代以外の過去3年間のセレッソは、2バックの二人以外全員が連動して、狭いスペースを人数をかけて突破することを是としてきた。香川、乾、清武、家長、キム・ボギョン、倉田。ドリブルもパスもこなせるタレントを中央に集中させ、サイドバックまで高いラインを保つ。

この、2-4-3-1とか、2-2-5-1と言ってもいいような意図的な偏重で相手のシステムを壊してきた。だからそこを切り抜けられる存在、例えば去年までの仙台や神戸のような堅守速攻1発狙いのチームには勝ちをひろえなかった。6人8人と人数をかけても、相手も4-4の8枚でブロックを作っていたので崩せなかったのだ。結果、快勝したかと思えば大敗もするという波の激しいチームになっていた。2010年はマルチネス、家長というボールロストが少ないタレントがいたので破綻の回数が少なかっただけで、ベースコンセプトは変わっていない。

対して今年のセレッソは、ロングボールを多用し、柿谷の一発に頼るシーンが多くみられるようになった。開幕の新潟戦、大宮戦のゴールはその端的な例で、同じようなプレーは鹿島戦でもあった。

この試合でも、前半こそサイドバックもからんだ攻撃があったが、後半になると扇原が上がった丸橋の裏のスペースにスライドして、そこから長いボールを柿谷に合わせ、南野のシュートに結び付けるシーンがあった。チームが苦しいと長いボールばかりになって攻撃が単発になり、ボゼッションが落ちる悪循環がでる。それがコンセプトというか、戦い方だったのだ。


守備に関しては柿谷とそのパートナーが速攻、という形が増えたことで、ボールロスト時にも後ろの8枚、もしくは6枚が残っている場面も増加し、結果として失点が減っている。なので、大崩れすることもない。攻撃でも守備でもリスクヘッジが第一になって、ロースコアのジリジリする試合が増えたのはそういうことだ。


もう一段上を目指すのであれば、この試合にプラスもう一つ、大事なポイントをクリアしないといけない。試合の流れによってプレースタイルを変える知己が必要なのだ。

堅守速攻、リスクの少ないスタイルと、人数をかけ試合の主導権と得点を奪う以前のスタイルを上手く組み合わせれば、特定の選手が疲弊することも、ゴールが決まらないことに苛立つことも、昨日の試合のように飛ばしすぎて後半守備が崩壊することもなくなる。

昨日の2点、枝村とシンプリシオのゴールは、切っ掛けこそカウンターだったけれども、後ろからの分厚いバックアップがあったからこそ生まれている。共に中央で崩して駆け上がったサイドバックにボールが展開、後ろから駆け上がったプレーヤーがそれに合わせるという以前のスタイルだった(失点も見事にカウンターを食らう以前のものだったけれど)。このリードを得た時点で今年のスタイルに戻し、堅く試合を壊していれば勝利出来ていたはずと思う。


そのためにはピッチ上の監督が必要になる。流れを読み、素早く指示を出せるベテランが。

今のところ、適任は新井場のように思う。


彼が戻ってくれば、もう少し違った試合が見られるはずと信じているが…。

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