3/31/2012

2012 J1 第4節 C大阪 1vs2 仙台 失敗から学べ。 #cerezo

得点者

前半34分 ウイルソン(仙台)
後半6分 赤嶺 真吾(仙台)
後半40分 播戸 竜二(C大阪)



今の時点で(ソアレス監督が考えている)ベストメンバーが組めなかったことは、大きな不運だ。ただ、その中にあっても、最後まで勝負を捨てずに戦ってくれたこと、今まで試合に出られなかったプレーヤーが経験をつめたことは、収穫だったと思いたい。



急造ライン。


この試合、キャプテンの藤本を出場停止で欠き、左サイドバックの丸橋も怪我。4バックの左、センターバックを山下、左サイドを本職はボランチの黒木が務めることになった。



未だ負けなし、3連勝中の仙台を相手に、キモだった守備陣から二人の離脱者が出たのは大きな不安要素。藤本が出られないのは川崎戦の後でわかっていたことだったが、丸橋に関しては突然のアクシデントで、チームとしてパッチする期間が無かった。


いつもの仙台戦。


仙台と試合をする時は、決まって悶々とする時間が長い。

仙台の守備はコンパクトで、守備ラインまで組織的にボールを追ってくるので、ボール運びがバタバタしてしまい、生命線の中盤でのパス回しが雑になってしまう。そこからボールを拾われてカウンターがお決まりのパターンだ。


そのプレスをかわして、裏に飛び出すか、密集しているサイドの逆までボールを回せられれば、ガタガタになるのはわかっているのに、それができない。

サイドへの散らしは扇原から酒本、というのがいくつかあったけれど、裏は一度もとれなかった。


整理されていない攻撃陣。


今のスタメンであれば、ケンペスが落として2列目に預けるか、2列目の誰かが裏に出たところに後ろからボールを出す、ということになる。けれど、ケンペスと2列目の距離感、2列目の運動量に問題があって、咬み合わない。


ケンペスはジェシとマッチアップした川崎戦よりも多く空中戦に勝利していた。けれどフォローが遅くて孤立してしまい、起点になれなかった。

播戸や村田、永井を使わず、ケンペスをチョイスしているということは、落としたボールを繋ぐということ。わかっていてできないのが残念だ。少しずつ良くはなってきているけれど、まだ物足りない。


ブランキーニョはフィニッシャーとしての力があるのだから、割りきって前に残ってくれればと思うけれど、まだ下がり目の位置にいる。試合を組み立てる力は清武やキム・ボギョンより無いので、そこでボールに触れてもあまり怖くない。コンディションが不完全だったこともあって、脅威にはなれずじまい。



先制点を奪われ、後手に回ってしまったけれど、前の4人の関係性や役割分担の問題のほうが、守備のそれよりもずっと大きかった。

キム・ボギョンのフリーキックは惜しくも枠外


ソアレス監督の意地。


ソアレス監督は後半頭からその攻撃陣にメスを入れた。ブランキーニョを下げて播戸、前線を1枚増やして4-2-2-2に。

後半開始時

しかし立ち上がりに懸念されていた左サイドを、警戒していたはずの太田に突破され失点、リードを広げられてしまった。完全に崩された、というシーンはこの一度きりだったけれども、時間帯が悪かった。

藤本の穴を埋めた山下、失点シーン以外ではソツのない動き


それでも、ソアレス監督はチームを鼓舞するように攻撃的なカードを切った。サポーターも想像していなかったような攻撃的な布陣。扇原を左サイドにまわし、キム・ボギョンを一列下げる、空いた2列目に柿谷登場。

後半9分

キム・ボギョンは攻撃的な意志を持ったままだったので、攻撃時は4-1-4-1のようなスタイルになることが多くなった。中盤での数的優位と、キム・ボギョン、柿谷のキープ力を生かして巻き返す姿勢を見せる。

ゴールに近づく柿谷、今日は不発も攻撃のポイントに

仙台も2点のリードで安心したのか、プレスする位置を少し下げ始めていた。また、これはそういうスタイルをとっている宿命であるけれど、前線で走り回っていたプレーヤーにも疲労の色が出始めて、パスが繋がらないようになってきた。


決定力不足?


これだけ攻撃に傾倒しても、セレッソのゴールは遠かった。決定機も少なくじれったい。

復調し始めた清武、ゴールが生まれれば

仙台はボランチ2枚とセンターバック2枚の関係性がどんな状態でも変わらず、安定している。そこをベースに試合をしているから、大崩れが少ない。

ただ、セレッソは海外リーグからも注目されているタレントを多く抱えているチームだ。であるならば、もう少しゴールを予感させるプレーが見たかったという不満がある。


「価値のある1点」にするために。


時間も過ぎて後半29分には、スタミナ切れと相手のハードなチャージで疲労困憊の酒本を下げて村田。より攻撃的なシステムに。

後半29分

そうして後半40分に入った右サイドからのクロスに播戸。ようやっと1点を返して意地を見せる。

急いでボールをセンターサークルに


この一点は試合の勝敗には影響しなかったけれど、得失点差を1、プラスに変えている。それに上本が悔やんでいるように、それまで完全に仙台の流れだった試合に一つ、意地を見せることができた。

仙台とは、今年最低でももう一度当たるわけで、その時播戸が出てくれば、当然相手は嫌がるだろう。

それにセレッソは、過去何度も得失点差で悔しい思いをしている。これから先、しっかりと勝ちを積み重ねていけば、このゴールが大事な意味を持ってくるはずだ。この1点があってよかったと喜べるように、これからも攻める姿勢を失わないでほしい。

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