12/07/2011

虚業の人です。

困った。


世の中の片隅で生きてきて、今はWeb製作と社内のPC管理、写真撮影や画像補正、シナリオライティングなど雑多なことを手当たり次第に食い扶持にしている。

シナリオライティングの件は明日もう少し楽しい話ができると思うけど、今日は嫌だなって話。


今の食い扶持のいいところは、全て頭の中とカメラとレンズとPCがあればなんとかできるというところ。カメラとレンズとPCは趣味で買っていたりするので、電気代以外は経費がかからない(資料は必要ならクライアントが用意しているので)実質粗利率は限りなく100%に近い。

逆に困るのは、実体がないだけに「安く上がるでしょう?」と先入観を持たれてしまうところだ。

昔読んだ中島らもの本に、コピーを5文字削ったら5文字分安くならんか?と聞いてきたクライアントの話が出てきたが、あれに近い。

Webを作るのも、写真を撮るのも、シナリオを書くのも、道具と言えばカメラかPCくらいでしょう?だから安くして下さい。そう言われると、本当に困る。


これが建設業とかなら、でかい重機や建材の山を見せて、これを用意するのにこれこれのコストがかかるのですと言える。

それに比べて俺がやっていることは、本当になにも残らない。シナリオを書いたゲームのディスクとか冊子とか、それくらいだ。あとはPCのHDDに入っているだけ。


そうしたものが世の中を動かしていたりするという現実を見てもらえれば、ありがたいのだけれどね。本を読んで心動かされたり、ほんの数文字のコピーにドキッとさせられたり、ゲームを徹夜でやりこんでしまったり、何度も同じ曲をかけてみたり…。

Webにしてもそれがないと商売にならない業種ってのもある。作るものが消費地から離れている物産とか、どうしても実店舗では手にとりにくい物だったりすると、ECサイトが命綱というところも少なくない。実店舗を持たない分値段を安くできる商品だってある。ゲームのDL販売なんかはその最たるもの。


形のないものであっても、価値は存在するのだって、わかってもらえるのかな。

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