7/25/2010

J1 第14節 C大阪3VS0山形 オメデトウ!

後半5分 アドリアーノ(C大阪)
後半13分 乾 貴士(C大阪)
後半21分 清武 弘嗣(C大阪)



ずっと待っていたんだ、キミのゴールを。チームも、サポーターも、みんな、みんな。心配していたんだぜ。オメデトウ。


スタメンは再開明け不動のメンバー。上本が帰ってきて守備の厚さが増した。マルチネスもベンチ入りして、交代の選択肢も増えた感がある。

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試合開始時


この日の大阪は抜けるような高い空と照りつける太陽が支配する酷暑。とてもスポーツをするような気候では無かった。18時のキックオフ時でもおそらく30℃は軽く超えていたはずだ。両チームとも動きが鈍い。

異質だったのはアドリアーノと丸橋。アドリアーノは暑くなればなるほどスピード、力感が出てくる。序盤にこれは決めなければという飛び出しが一度、それ以外でも労を惜しまぬ動きで相手DFに圧力をかけ続けた。

もう一人、丸橋は今日の影のMVP。

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とにかく何度も何度も前線に顔を出してくる。4-2-3-1の前4人が手詰まりになった時、必ずいい位置にいてボールを受けていた。個として仕掛けてもいいし、細かいパスワークに加わってもいい。ワンサイドゲームで守備の危なさが出なかったこともあるが、とにかく際立った存在だった。

スコアを見れば後半になってから山形が崩れたように見えるが、前半から前線の4人+丸橋の攻撃はある程度機能していた。山形の4-1-4-1のシステムが引きこもっていたのでスペースが無く、派手な動きはなかったが、個の力に明らかに差があった。山形はハーフカウンターから2度いいチャンスを作ったが、それ以外はセレッソのペースだった。カードが多いこと、運動量が少ないことを除いてはサポーターとして不快なところは殆ど無かった。

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このころの乾はまだイライラ気味


山形のサッカーはリアクションサッカーで、相手のミスから一気にチャンスを作ることを是としている。その機会を得るために最も効果的な方法として4-1-4-1を選択し、1トップを残して全員を下げ気味に置いている。集中力が続くコンデイションならば有効なシステムだが、ここはむせ返るような温度と湿度が支配している瀬戸内、大阪。細かな仕掛けが選手全員の頭脳から思考能力を奪っていった。

それがボディーブローのように効いてきたのが後半のスコアに現れた。全ての選手が少しずつ躍動感を失い、局地戦の様相。ならば前線のタレントにスタミナとアイデア、そしてテクニックがあるセレッソに分がある。

口火を切ったアドリアーノの突破は、それは見事としか言いようがない。対応したDFは前田だったか?クセがわかっていながら止められないということは、それだけ切れていたということ。

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アマラウの手荒い祝福


一度タガが外れればこちらのもの、矢継ぎ早に2点目。キーパーの逆を突いてミドル。ゴールネットを揺らしたのは、皆がずっと待っていたあの男。背番号7がベンチに飛び込んでくると、スタジアムは今日一番の熱気。

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歓喜の輪


さらに祝祭は続く。トリを務めたのは今季怪我に泣かされ続けた大分の至宝。家長の美しいロブショットが残酷に足の止まった山形DFラインをすり抜けていく。トップスピードのランから完璧なトラップ、シュートはファーのサイドネット、何もかもが美しいゴール。これが至宝の輝き、これが清武の力。

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山形は1-0の時点でかなり疲弊していた。選手交代で運動量を落とさないように尽力していたが、2点目、3点目で完全にプランが崩れてしまった。古橋、長谷川を入れて攻撃的にシフトしていたが、遅きに失した感がある。セレッソのDFも決して素晴らしいものではなかったはずだが、あまり驚異に感じる攻撃はなかった。


さて、ここでおしまいになってしまっていたら、100点満点が出せる試合だったのだが、アドリアーノが不用意にカードを受けて退場となってしまったのはいただけなかった。清水戦も今日同様にタフなコンデイションが予想される中、一番動けるプレーヤーを欠くのは厳しい。乾、アドリアーノがいないのは大きなハンデだ。

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この試合に関しては、退場自体は大きな要素にはならなかった。後は守備を固めるだけでいいのだから。藤本を入れて3バック(実質5バック)にシフト、相手攻撃陣から自由に動ける時間と空間を消す。

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後半37分


清武に代えて出場機会に飢えた黒木を入れれば、セレッソ版「穴熊」の完成。このまま3-0で試合を「潰す」ことに成功した。

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後半44分


待ちに待った祝祭。後半はダレてしまったけれど、贅沢は言うまい。リーグ戦再開後2勝1分、9得点1失点、どこに注文をつければいい?

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キンチョウスタジアムでもゴールを!


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