11/03/2009

滅私奉公で死ぬことは無いよ。

昨日は病院に入院されている方の多くが30代の男性だったと話をしましたが、病棟自体が小さなところだったので、たまさかそうだったのではと疑問を抱き、近所のお医者さんに引継ぎで診察をしてもらったあと、ちょっと調べものをしていました。それで、ちょっとびっくりしました。

精神疾患での労災認定269人 3年連続最多更新(MSN産経ニュース)

 仕事のストレスなどが原因で鬱(うつ)病などの精神疾患を患ったとして、平成20年度に労災認定された人が269人となり、3年連続で過去最多を更新したことが8日、厚生労働省のまとめで分かった。年代別では20、30代が最も多いが、50代の増加も目立った。自殺(未遂を含む)を図った「過労自殺者」も高い水準で推移。厚労省は「厳しい経済情勢の中、過酷な労働を強いられている状況が読み取れる」としている。

(中略)

 認定者269人を年齢別で見ると、30代が74人と最多で20代が70人、40代が69人と若年層で多い。ただ、50代も前年度31人から43人に増え、増加率は約39%と全世代で最も高かった。(後略)


いくら働き盛りとはいえ、これだけの人間がストレスで何かしらのダメージを受ける社会というのはやっぱり異常な気がします。内閣府が出している世代別の自殺者数のデータでも、中高年の男性の自殺者数は傑出していて、どの年代でも女性の2倍以上、50代に限れば6倍にも達します。また男性の年度別自殺者数がその年の景気動向とリンクしているのも、何か悲しいものを感じます。


自殺をしてしまっては取り返しがつきませんが、おもい疾病の場合でも社会復帰が絶望だったり、リカバリできてもずっと何かしらのハンディを背負っていかなければいけない場合があります。私の場合は生来のズボラ癖みたいなものがあったからこんな風になってしまったんでしょうが、私が見てきた多くの人の場合、責任感から深くなっていく病巣を見てみぬふりをして、まわりもフォローしていないという状況が生まれているようでした。自らの心身を犠牲にした結果が自殺であったり疾病であったりでは浮かばれないですよね。


だから心身に不調を感じた時は、迷わず病院に行き、しかるべき治療を受けて欲しいと思います。例えそれが敷居の高い精神科であったとしても。健康なふりをしていなければ維持出来ない生活を望むのは止めた方がいいです。そうした無理の積み重ねは必ず自分自身の身に降りかかってきます、そして取り返しのつかない事態になるのです。毎日10錠以上の薬を飲み、不眠やイライラや訳のわからない悲しみに取り憑かれながら残りの余生を過ごしたくなければ、まず自らを慈しんでください。それは何も恥ずかしいことではありません。

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