7/19/2009

J2 第28節 甲府1VS1C大阪 青息吐息。

前半30分 乾 貴士(C大阪)
後半13分 マラニョン(甲府)


何度も肝を冷やした。甲府に決定力があったなら、少し運が無かったら、やられていた試合だった。


スタメンとリザーブ。スタメンは久しぶりにベストメンバーが組めた。西澤がリザーブに入れば万全か。

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試合開始時


やはりカイオ、香川、乾の3人が揃うと面白い相乗効果がある。それぞれへの圧力も減るので攻撃の厚みが違う。石神も前半よく動けていた。シュートまで持ち込めないもどかしさはあったが、守備でもピンチが少ない分、安心して試合が観られた。乾のゴールも3人が絡んだいいゴールだった。

しかし好事魔多しとはよく言うもので、前半30分過ぎに黒木が相手DFダニエルと交錯し負傷、ピッチを去ってしまう。代役は濱田。

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前半36分


リザーブの中でボランチを務められるのが濱田しかいなかったこともあるだろうが、マルチネスの相方に守備に長けた選手を置かず、ダブルボランチ二人ともが攻撃的というのがレヴィー・クルピらしい。試合後のコメントでも羽田を一列あげる選択肢を指摘されていたが、やはり守備よりも攻撃にウエイトを置いているのだろうか。これが後半の伏線になっていった。


さてその後半、ハードワークをしていた両サイドの運動量が「予定通り」落ち始め、前線とのコネクションが薄れていく。マラニョンへのマークを外してしまい、自信を失った辺りから雲行きが怪しくなってきた。

それに加えて甲府の選手交代。片桐、キム・シンヨンと運動力豊富なアタッカーが次々とピッチに投入され、セレッソ守備陣を執拗にチェイスし始めた。繋ぐことを意識しているはずのセレッソも質の低いパスワークしか出来ず、ボランチから前にパスが繋がらない。

対応に追われた結果、立てられた策は平島、小松の投入。

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後半27分


しかしカイオが下がった事で前線でのコンビネーションが無くなってしまい、火に脂を注ぐ結果となってしまった。二人ともシチュエーションによっては効果的なプレーが出来る選手だけに惜しい気がする。

ボランチと両サイドがゴール前に張り付く形になってしまったので、後半前3枚は殆ど仕事が出来なかった。小松がいい突破からシュートまで持ち込んで見せたが、キーパー萩の体をはったセーブに防がれる。

ピンチは、さていくらあったろう。キム・シンヨンのヘディングは危険だった、マラニョンもセレッソ右サイドをチンチンにやっつけてしまった(平島投入後は多少盛り返したが)片桐、藤田が押し込んできたおかげで濱田は自慢のパスワークを披露出来ず、バイタルエリアを奔走する羽目になった。ドローゲームになって本当によかったという感想。


結果論になってしまうけれど、守備の組織が出来ていない、またはそういう編成になっていない状態で守備を徹底させるのは厳しい。極論を言えばFWを11人ならべて「さあ、1点を守りにいこう」と言っているのに近い。セレッソも守備を論じるなら中盤での汗かき役、最終ラインの前で相手の選択肢を減らすクレバーなスペシャリストが必要だ。そうすることで前線の攻撃力も、最終ラインの頑張りも、マルチネスの展開力も生きてくるはず。黒木がプレーしている間は彼の成長を待つという目的が理解できたが、もし負傷が長引くなら羽田や藤本といった選手にも目を向けてほしい。


今日は助かった。4位との勝ち点差キープという最低限のノルマは果たせた。だがチームにはもっといいポテンシャルを引き出せる要素が多分にある。それに目を向けず苦戦を続けるのはもどかしい。運が自分の手の中にあるうちに、打てる手は全て試してほしい。

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