6/09/2008

J2第18節 C大阪1VS2水戸 再起動せよ。

前半33分 赤星 貴文(水戸)
後半10分 小松 塁(C大阪)
後半23分 荒田 智之(水戸)

 全てのものには終りがある、どんなに強いチームでも永遠に勝ち続けることなど不可能だ。だからいつかはこの日が来ると覚悟していたが、やはり敗戦というのは受け入れ難いものだ。

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 今思い返すとスタメンにも苦労の跡があった。香川がいない、尾亦がいない、アレーも出場停止。今まではチーム内のポジション争い、相手との関係を考えた上でのメンバー選定だったが、今回に関してはパッチワークの結果という印象だ。

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 試合開始からしばらく観ていると、全体のバランスが悪い。左サイドの柿谷は個としては一級品なのだが、香川と比べると「使う」プレーが少ない。ジェルマーノも相棒アレーがいないせいか右への散らしが殆ど無い。右サイドの濱田もやむなくボールサイドに寄ってしまい、結果としてチーム全体が左に傾いてしまった。濱田の空いたスペースには柳沢が入るようになったのだが、J's GOALのインタビューによると水戸の木山監督はそのウラのスペースを狙っていたようだ。

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 前半の失点に関しては不運と不注意が半々というところ。ボールが味方に当ってキーパーが反応できないのは責められないが、そもそも危険な位置でファウルをするのが悪いと言えなくもない。


 それでも前半のセレッソはよくやっていたと思う。古橋が二度あわやというチャンスを作っている。どちらかが決まっていたら、というのは恨み節か。

 注文をつけるなら、攻撃は多少強引なミドルでもシュートで終わってほしかった。ゴール前まで攻めこんでおきながら躊躇、消極的なパスが目立った。ただしそれも看過出来る程度で、ポゼッションはセレッソだった。


 後半が始まって暫くもこの流れは続き、ほんの少しの隙間からゴールをこじ開けることが出来た。これで流れが変わると思っていたが、歪になっていたチームのストレスと水戸の激しいプレッシングが徐々に守備陣の集中力を奪っていったようだ。

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 水戸のプレッシング、組織的な守備は素晴らしいものだった。前半の運動量が後半になっても落ちず、セレッソの攻撃はサイドへサイドへと押しやられていった。パスの出し手、守備の起点であるダブルボランチへのチェックも激しく、後半は水戸のペースだった。そうしてセレッソはミスを犯し、大切な2点目を奪われてしまった。

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 勝ち越しを許して初めて、レヴィークルピが動く。右サイドの攻撃に起点を作る為に酒本、前線の活性化の為にカレカ。

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 酒本は意図通り右サイドを駆け上がり、何度かチャンスを掴むのだが、焦りからか上手くクロス、パスが繋がらない。小松が退いたことでロングボールを当てるパワープレーという選択肢も無くなり、手詰まり感が募る。最後には合流間もない青山をボランチとして投入、チーム得点王ジェルマーノを一列上げるという奇策も実らなかった。古橋の渾身のFKも当っていたキーパー本間に弾かれタイムアップ。

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 最後に書いておかなければいけないことが二つある。一つはジャッジについて。今日のジャッジについては当然不満はある、だがセレッソはただそれだけで敗れたわけではない、いくらかの運と、そして膨大な量の実力が試合の勝敗を決するのだ。だから「審判で苦労した」と言ってもいいが「審判で負けた」とは、よもや言ってはならない。ジャッジは全てのチームに平等なのだ。ホーム、アウェイで差異はあるだろうが、チームの好き嫌いでジャッジが変わることなどあってはいけない。

 そしてもう一つはチームのスタイルについて。今日負けたからといって、決して動じてあれこれと考えてはいけない。今日負けたチームコンセプトと今まで勝ってきたチームコンセプトは全く同じなのだから、このハイペースで勝ち進んできたスタイルを捨ててはいけない。そういうことはもう少し事態が悪くなってから考えること、今はこのスタイルをより素晴らしいものにすることに専心しよう。リーグ戦はまだ半分にも達していない、仮に迷うことがあっても、まだ挽回の余地は十分残っている。

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