1/20/2007

忘れないこと。

 最近、毎日毎日朝起きるのが鬱陶しくてしょうがない。もともと冬は日照時間が短くて、季節性の鬱になりやすいなのだけれど、こうニュースを見る度に誰かが何処かへ行ってしまった話ばかりでは、本当に滅入る。

 森島寛、古橋は残ってくれたが、大阪を愛し、大阪に愛されたブルーノは札幌に、精神的支柱として頑張ってくれた名波は東京Vに、不本意な起用にもめげずプロ根性を見せてくれた徳重は京都に、愛すべきやんちゃ坊主の大久保は神戸に、そして昨日は数々の華麗なプレーで私達を魅了し、モリシと一時代を築いてくれた西澤が、故郷静岡に帰っていった。今日は下村との交渉が有るとか無いとか。アキモリシの後、セレッソを引っ張っていくのは、古橋、下村、江添、前田の世代だと思っていたから、とりわけ注視している。さりとてここまで選手が流出すれば下村の気持ちも揺れているだろう、あまり期待はしていない。


 何故こんな風になってしまったのか。実直に言ってしまえば「弱かったから」なのだけれど、二度とこんな事が起こらないように、もっと細かく考えてみよう。

 一つにGMの手腕があると思う。京都は去年三度目の降格をしてしまったけれど、秋田、森岡というベテランDFを入れ、去年崩壊した守備の整備を明確に打ち出しているし、パウリーニョを中心とした攻撃も健在、「落ちなれている」というと語弊があるかもしれないが、淡々と戦力補強を行っている。福岡も選手流出に泣いたクラブだが、セレッソほど根こそぎ奪われてはいない。東京VなどはJ2にいながら分厚い補強をした。

 セレッソにもこうなる前に打つ手があったはずだ。先手をとって、退団した選手分の資金を基に、実績のある選手獲得を目指したり、高額年俸の選手には早めに見切りをつけて、中堅どころの留意の為に使ったりすれば、これ程ガタガタにはならなかったろう。西村GMの情に脆い部分が悪いほうに出てしまったような印象を受ける。


 勿論運営統括部がもう少し資金を調達していれば、そういうやりくりの苦労も少しは楽だったろう。あまりお金を落とさなかった我々サポーターにも責任が無いわけではないが、運営統括部が部署名どおり、運営統括をキチンとしていたかは疑問だ。


 つまりどれだけいい選手という花が咲いていても、根元(球団のクラブ運営に関する能力)が脆ければ、ちょっとしたはずみで木は倒れ、泥まみれになってしまう、ということなんだと思う。


 今サポーターがすべき事の一つは、この状況、この流れを忘れないこと。悪い流れに飲まれてはいないか、クラブの運営がおざなりになっていないか、それをしっかりと把握できる冷静さが問われている。


 例えそれらを忘れないでいても、去っていった選手が戻ってくるわけではないけれど、こんな辛さを後ろに続く人達に味わってほしくない。部の悪い話なのは重々承知だか、やはり「忘れないこと」は大切なんだ。

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