5/08/2006

川崎1VS0C大阪 満たされない二ヶ月。

 塚田体制下の5試合の中では、今日が最も目指していたサッカーに近いプレーが出来ていたと思う。中盤でのボールの奪い方、攻守の切り替え、フィニッシュまでのアイディア、どれもが今までのセレッソそれを凌駕していた。それでも勝てなかった、引き分けにすら持ち込めなかった、それがとても悔しい。


 スタメンは出場停止の下村の位置に山田がまわり、徳重が右サイド、左サイドには古橋が復帰した。4バックでは怪我をしたゼ・カルロスに代わって藤本が右サイド、山崎が左サイドの穴を埋める。

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 前半を観ていて思ったのだけれど、守備の安定感がいい。上がったサイドバックの裏のスペースも上手く消せていたし、中盤の動きが良いのでいい位置でボールを奪える。そこからの展開も、まだまだ絶好調というわけではなかったけれど、今までとは雲泥の差だった。

 復帰した古橋も、少しずつらしさを見せる。ペナルティボックス前、左サイドからミドルを2回。2回目はキーパーのアミにかかってしまったけれど、威力は素晴らしいものだった。

 セットプレーでは高さに長けた川崎DF陣に対してショートコーナーなどを効果的に使っていた。徳重、古橋のキックも悪くなかった。


 前半ピンチらしいピンチと言えばコンビネーションからジュニーニョに左サイドを破られた所ぐらいで、押される場面でもしっかり攻撃を寸断できていた。シュートはセレッソ6に対して川崎3、今思うとここできっちりと決め切れていなかったのが痛かった。


 後半もクオリティは落ちず。開始早々右サイドからファーの柿本へクロス、空いたスペースに落とすと古橋が駆け上がってシュートを放つが、これも決まらず、徐々にフラストレーションがたまっていく。


 これ以外にもチャンスはたくさん有った、しかしその全てを決めきれない。こんな状態で勝つのは難しい。66分のマルクスに許した失点は、内容が悪くてもしっかり勝ち点の奪える上位チームと、内容が良くても結果が出せない下位チームの差が具現化したもののように映った。

 確かにあの時マルクスにシュートを打たせるだけの時間と空間を与えてしまったのは落ち度ではあるけれど、ゴールとマルクスの間にはセレッソDF数人が並んでいた為、シュートコースは殆ど無かった筈。それをあれだけ見事に決められるとは…。


 失点を喫したところで選手交代。74分、徳重に代わってよりサイドに特化した酒本、高さを封じられていた柿本に代えて苔口。

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 さらに85分にはピンゴを投入。

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 その直後から両チームのプレーが、果然激しさを増した。今までは点をとろうとする気持ちと、どうすれば得点できるかというイマジネーションが上手くかみ合っていなかったが、苔口の泥臭いシュートやピンゴの抜け出しは今までに無くいい形だった。

 だからこそ、そのピンゴには不満が残る。苔口の幻のゴールの時はオフサイドポジションで棒立ちになっていたし、相手DFとの1対1でファウルすらもらえなかった。


 塚田監督になってからW杯の中断までの4試合、2敗2分け、得点3失点5。内容は良くなりつつあるものの、結果がついてこず、最下位のまま2ヶ月間を過す事になった。

 今のチーム状態で降格権を脱出するのは、はっきり言って厳しい。各自の能力の底上げや動機付けも勿論必要だけれど、選手補強などそれなりの手を打たないと、冬を待たずに降格決定などという事も有り得る。フロントにもチームの一員として、選手やサポーターと共に汗を流してほしい。


 

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