10/28/2005

精神論の嫌いな人の精神論。

「やればできる」

 私はこの言葉がキライです。

「やればできる」

 この言葉に潰された人を沢山見てきたから。


 そういうわけで、押し付けがましい精神論がキライです。根性とか、なんじゃそれ。

 でも、「気持ち」ってのが人間にとって大切なファクターなのは、よく知っているつもりです。


 家内の病気が悪化したのは、担当されていたお医者さんが代わられてからでした。新しい先生になっても薬や治療法に変化は無かったのですが、家内は日頃から新しい担当の方に強い不信感を持っている様子でした。

 そうすると不思議なもので、今まで効果的だった薬が途端に効かなくなってきました。病状が悪くなっても新しい先生は何ら新しい手をうとうとせず、それがまた家内の不信を深刻なものにしていきました。

 入院が必要だ、という段になっても、その医師はあっけらかんと「今は病床が空いていませんから入院は無理です」と答えるだけでした。私はあまりひどい医者にかかった事が無かったものでしたから、こういう人が人の健康や命を守る職にあるのかと、怒りを通り越して呆れてしまいました。


 今家内はまた新しいお医者さんに治療を受けています。すこし辺鄙なところに有る病院ですが、静かで落ち着いた雰囲気は、家内の心を幾許か楽にさせているようです。またお医者様、看護して頂いているスタッフの方達も献身的に働いているようです。そうした姿も、家内の心に届いていると思います。



 今、大分が強いですよね。シャムスカ監督になってから5勝1分、まだ一つも負けていない。これを「マジック」という人がいますが、私は要因はもっとシンプルで基本的な部分に有るんじゃないかと思っています。

 例えばボールを追うにしても一人が頑張るだけではなかなか難しい。みんなが連動して動かなければ、無駄に体力を使うだけ。そうなると今まで追っていた人まで「疲れるから止めとくか」となってくる。

 でも「俺が追えば、後ろが必ず動いてくれる」という信頼が有れば、率先してボールが追える。これだけで一歩出足が変わってくる。それで結果が出れば、チーム全体が変わってくる。全員で動ければ、無駄にラインを引き下げられたり、FWが自陣から長躯しなくて済むからみんなが楽になって、より動けるようになる。


 シャムスカは弱小と思われているチームでも、積極的な補強はしないのが信条だとどこかで見ましたが、チーム全体を早く把握し、人心をまとめる為にはその方が好都合なんでしょう。


「やればできる」

 私はこの言葉が真実だとは思えないでいます。でも、

「やりたいと思えばできる」

 というのは、少なくとも間違ってはいない言葉だと思っています。互いを信じ、自分を信じ、前に進む。難しいですが、実践できれば、結構凄い事が出来ちゃうんじゃないでしょうか?





0 件のコメント :

コメントを投稿