5/17/2005

黒部、ゼ・カルロス不要論への反論。

 久しぶりに真面目にセレッソの話。ガンバ戦で浮き彫りになった左サイドの守備の脆弱性と決定力不足に対する不満がゼ・カルロスと黒部に集まっている。


 確かにゼ・カルロスは左足のコースを切りながらゆっくり間合いを詰めて、味方が来るまでディレイすればわりと簡単にボールを取られる。もともと高い位置にいるのが好きなので裏のスペースが使われやすい。守備の意識が少し低い。シュートが枠にいかないなどいろいろとややこしいプレーヤーではある。

 ただ上手く使えば怖いプレーヤーなのも確か。広島戦では駒野を釘付けにしていたし、あれだけオフサイドをとられたガンバ戦でも黒部に絶妙なパスを出している。対面の相手に1対1で勝てる場合は完全に左サイドを制圧してくれたりもするし。

 あと「チームに溶け込もう」という意識の高さなんていうのも評価できるポイントなんではないかと思っていたり。そういう気持ちを持ってくれるのは有り難い事。手料理を作ってみんなに振舞う外人選手なんてはじめて聞いた。

 年齢も25歳。プレーの幅がこれ以上広がらないなんて歳でもないし、何かワンプレーでも引き出しが増えれば、それだけで相手に対する威圧感が変わってくるはず。

 加えて去年からチームメイトだったファビーニョの存在も有る。息の合ったプレーはお互いの魅力を引き出せるはず。下村や古橋がサポートしていると言っても、いっしょにプレーして4ヶ月くらい。やっぱり1年以上同じ釜の飯(ブラジルでもそういうのか?)を食った選手とは感覚が違うだろうと希望的観測をしています。


 黒部に関しては今の不調の原因をキチンと調べる必要が有ると思っています。黒部の一番得意な仕事場はペナルティエリア、そこで待つ黒部がどのようなボールを欲しているのか、まだチームメイトと意思疎通が出来ていないんじゃないかと。

 それでたまにチャンスが来ても「大事にいこう」という意識が働いて、一瞬迷いができる。迷いの有るシュートでは決まるゴールも決まらない。その悪循環に陥っているように感じています。


 あとプレーを観ていると、「1トップは辛くないか?」と思うことがまま有ります。今のセレッソの3-4-3というか3-4-2-1というシステムは、トップに日本屈指のポストプレーヤーである西澤がいるからこそ機能しているわけで、そこに黒部が入ってもリズムが生まれないような…。こちらもファビーニョがガンガン上がっていた時はプレスが甘くなっていいプレーが出来ていましたけれど。

 今の布陣を極力いじらずに黒部を生かすなら、西澤をパートナーにした3-5-2がベストでしょう。ゼ・カルロスが不調なら古橋を左に回せる利点も有りますし。


 ナビスコカップではそのあたりをもう少し煮詰めるんでしょうかね。どういうモチベーションでナビスコカップに臨むのかは判らないんですが、個人的には噴出した問題点を修正するには一番の舞台だと思っています。





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