5/12/2005

盛り上げ企画その4。「よっさん」の話。

 ガンバサポの間でも席割りについて不平不満が出ているようですが、


んな話はその席を満席にしてから言ってくれ!


 セレサポはとりあえず万博のゴール裏半分ぎっしり埋めたでしょ。狭いから楽だったけれど。


 今日はそんなガンバから移籍してきたキーパー吉田の話。


 去年7-1に終わった屈辱のダービー、唯一の得点は嘉人があげたものだったのだけれど、原因はDFのバックパスを吉田が処理ミスをしてしまった為だった。その時は「ガンバの控えキーパー酷いな」とか思ってた。だから今年その吉田がウチに来るという話を聞いて「西村さんも何考えてるんだか」と首を捻った。


 サポーターズコンベンションでの新入団選手登場の時、吉田は江添よりもずっと緊張しているように見えた。サポーターへの一言を求められると。

「去年のダービーのようなミスをしないように頑張ります」

 とガチガチになりながら答えてた。客席から何ともいえない笑いが有った。この時はてっきり去年泣かされたサブのキーパー要員として吉田をとったんだと思ってた。だからPSMのスタメンに吉田の名前があっても「まあ調整期間だしね」とか「開幕に伊藤間に合うかな」って感じだった。どんな稚拙なプレーをしても「そんなもんでしょ」と割り切っていた。


 ところが開幕スタメンは吉田だった。「おいおい勝つ気有るのか」と疑った。案の定不安定なプレーを連発して3失点。ホーム開幕戦の横浜FM戦も3失点。私は何度も

「とりあえず吉田を外してくれ!」

 という記事を書きつづけた。吉田本人にもかなりのバッシングが有ったんだろうと思う。それらの雑音を打ち消すように

「命をかけて頑張ります」

 みたいなコメントを残した。


 そこから何か変わったように思う。大宮戦は敗れてしまったけれど、とりあえず1失点に押さえ込んだ。名古屋戦では強力な攻撃陣を相手に完封。その後は2失点以上することは無く、セレッソの快進撃に欠かせない選手になった。第一節、第二節を除けば9試合で6失点。とんでもない数字。

 時々キックがとんでもない方向に行ったりすることもあるし、シュートやハイボールが飛んでくると未だにひやひやするのだけれど、いつも何とか防ぎきっている。いつしか思わず

「ナイス!よっさん!!」

 と言ってしまうようになった。


 考えるにガンバ時代というのは心身ともにさび付いていたんだと思う。自身もさび付いた自分が本来の自分だと思っていたんじゃないだろうか。いくらキーパーは長くプレーできるといっても、30近い人間に伸びしろなんて残っている可能性は限りなく0に近い。それを信じて使いつづけた小林監督はすごい人だ。


 立ち直った「よっさん」はもう昔の「吉田」じゃない。オドオドする事も無ければ守備陣との連係がちぐはぐ何て事も無い。セレサポが頼りにする立派な正GK。


 ガンバの大黒とは居残りのシュート練習に付き合った仲だという。大黒も長い間苦労をしてきた選手、何か意気投合することが有ったのだろう。今年の大黒は得点王争いのトップを争う選手になった。方や堅守のGK。方やリーグを代表するストライカー。2年前には誰が予想しただろう。

 いろいろと騒がしいダービーでは有るけれど。この二人の静かで熱い対決も是非見ておきたい。





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