11/24/2004

我が人生最良の日。

 こちらはぐぐっと感情的に、嘉人に送る横断幕の最終連絡を致します。

 ゲート開門時間にスタジアムに着くと、北ゲートはもう長蛇の列。バックスタンド裏にまで続く行列に「もし横断幕張れる場所なくなったらどうしよう」と不安になりましたが、何とかバックスタンド中央に良い場所をキープ。

 ところが張るのに四苦八苦。何せ1.2×3メートルの横断幕、一人だとどうしても手が届かなかったりするんですね。

 でもその時に横の席にいたお父さんとおチビちゃんのお二人が、何言うともなく助太刀に入ってくれました。感謝感謝です。

横断幕張り出し完了!
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 ここで前日ひらめいたボードの出番。掲げて「どうですか~?」なんて声をかけていると、興味を持っていただいた方達がちらほらと書き込んでくれるようになりました。

 こうなってくると皆さん「何やってるの?」と誘われるように集まって来てくれます。主旨を説明すると、皆嘉人へのメッセージを綴ってくれました。


背を伸ばして必死に書いてくれたちびっ子のみんなありがとうね。

「嘉人のためなら」と賛同頂いたおばさん達ありがとうございました。

かわいいイラストを添えてくれたお嬢ちゃん達ありがとう。

「苔口先輩の横断幕ないっすか?」といっていた玉野光南のサッカー部のみんなありがとう。苔口が世界に羽ばたく時は絶対作るからね。


 気がつくと横断幕の前にはちょっとした行列が出来ていました。真っ白だった横断幕の裏が、皆の想いでどんどん埋まっていきます。試合開始の直前まで、いつも誰かが書き込んでいるという状態でした。


 2時間後、セレッソの勝利を告げるホイッスルが夕暮れの長居に響きます。しかしそれは、嘉人の長居でのプレーが終わった事を告げるものでもありました。

 今年のホームラストゲームという事で、試合後はチーム全員で場内一周。選手が近づくと、スタンドからは拍手と歓声が起こります。殆どの人は「ヨシトーッ!」と叫んでいたのではないでしょうか?ゴール裏に選手が来ると一斉にフラッシュが光り、長居に夜空よりほんの少しだけ早く、きら星が輝いたようでした。


 その後小林監督、布部選手会長がホームゲーム終了の挨拶。「必ず勝って大阪に帰ってくる」との宣言にスタジアムは沸きかえりました。

 そして、最後に嘉人の移籍報告。壇上に立った嘉人は、泣いていました。ごんたくれのくせに、やんちゃのくせに、まるで子供みたいに、ずっとずっと泣き続けているんです。そんなふうにするものだから、私も泣いてしまいました。どうしてこんなに泣けるのだろうってくらいに、ポロポロポロポロ涙が出ました。

 祝福の花束は2つ。一つは森島から。そしてもう一つは、なんと韓国から駆けつけたユン・ジョンファンから。

 思えば2001年天皇杯決勝。ロスタイムに大久保がドリブルでPKを誘い、その同点弾となるPKをユンが決めていましたね。二人は仲が良いようで、嘉人は本当に喜んで、また泣いていました。


 西中島は横断幕を張るのを手伝ってくれた親子に別れを告げると、ロビー像前に移動しました。随分時間が経っていましたが、まだ随分と人がいて、ボードを掲げるとすぐにみな記帳をして下さいました。

 中には「ブログ見ています」という人や、他のセレッソ系ブログを管理されている方達も。皆さんには本当に感謝です。

 程なくして、横断幕の裏側は、嘉人へのメッセージでいっぱいになりました。横断幕が本当に完成した瞬間でした。


 セレッソの球団職員の方達も、ギリギリまで待ってくれていました。アンケートの結果と目録の入った手紙、そしてみんなの気持ちが詰った横断幕を快く預かって下さいました。球団の皆さんにも感謝です。


 最初に横断幕を作りたいといったのは私です。でもその計画が上手くいったのは、今日来ていただいた皆さんのおかげです。私一人では、何も出来なかった。こんなに素晴らしいものになるなんて、夢にも思っていませんでした。この若輩に賛同して下さった事に、改めて御礼申し上げます。


 そして大久保選手。皆があなたのスペインでの活躍を望んでいます。それはとても大変なことだと思います。でも、あなたなら出来るはず。もし辛くなったら、この横断幕を見てください。きっと元気になるはずです。

 まだ国内でのプレーが残っていますが、悔いのない試合をして、旅立って下さい。どこにいてもあなたは私達の誇りです。



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