10/27/2004

理屈でレッズに勝ってみる

 ここ数日セレサポの間ではレッズ戦にむけて悲観論が飛び交っています。「虐殺されるのでは」「ホームジャックは免れまい」といった風に。

 しかしサッカーは演劇ではありません。100%こうなるという筋書きなどどこにも無いのです。そもそもセレッソの歴史自体がハプニングの連続のようなもの、レッズを破るというハプニングがあったって、なんの不自然も無い。もちろん西中島もかなり高い確率で負けると思っています。しかしほんの僅かでも勝ち目が有るのなら、それを信じるのがサポーターでしょう。


 というわけで戦力分析。レッズの攻撃陣はとにかくスピーディーな印象。そしてエメルソンに代表されるように、どこでボールを持ってもファーストプライオリティーはシュート。タテに早く、一対一に強い。ただ、全てのチームを粉砕しているわけではない。横浜はスコアレスドローに持ち込み、FC東京はセットプレー一発で土をつけた。横浜はラインコントロールの妙技でオフサイドを誘発させ、FC東京はスペースを消す事で個人技を封じた。

 次に守備陣。超攻撃的布陣の為か、無失点試合は意外と少ない。しかもセレッソ戦ではアルパイが出場停止。ここから糸口が見えるかも知れない。闘莉王、ネネ、鈴木啓太、長谷部、アルパイの代わりは内館か。最終ラインは人に強い印象。

 正直な話セレッソには横浜のようなラインコントロールもFC東京のようなしっかり守る伝統もありません。失点は覚悟するべきでしょう。ただその失点を最小限に留める為に、失点直後のモチベーションの低下などメンタルの弱さを正す必要が有ります。このblogでも散々茶化してきた守備陣ではありますが、はっきりと布部をリーダーとして再出発する事にしたのなら、布部のキャプテンシーに頼るしかないでしょう。冗談ではなく真面目に、彼の統率力が問われるのです。「なんでやねん」と散々自問してきたのだから、ここで答えを出してほしい。


 攻撃陣は「スピード」が課題になるでしょう。単純なパススピードやランニングスピードだけではなく、どれだけ早く最善の選択をチョイスできるかも重要。森島、大久保、古橋、酒本、苔口とタテのスピードだけを見ればかなり高いレベルにあるのですから、それを生かすコンダクターがいれば攻撃の形が出切るはず。大久保にはこの攻撃の起点となってほしい。高い位置でボールをキープし、パス出しができるのは大久保しかいないでしょう。

 また攻撃方法も、西澤へのフィードだけではなく、他のスタート方法を考えなければ、折角奪ったボールも高く強いレッズディフェンスに絡め取られてしまうでしょう。西澤が最も西澤たるシーンはゴール前でのクロスにあわせる動きや一瞬のひらめきから生まれるトリッキーなプレーに有るのですから、そこから逆算してパターンを組んでみたい。徳重が不調なのが痛いですが、上手く3バックの両サイドにボールが出ればチャンスになるはず。相手両サイド、三都主、永井が攻撃的な為、ウイングが下がりたがるのも判りますが、それはすなわちレッズのペースに身を置く事。できる限り勇気を持ってサイドを押し上げていきたい。


 このゲーム、チームには前に出る勇気。負けないという意思。自分を見失わない冷静さ。チームとしての結束。全てが必要です。しかし、その気持ちさえ失わなければ、ジャイアントキリングの可能性は十分なはずです。

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